spring boot

Java

spring securityのバージョンをコンソールに出力する

2023年8月24日

Spring Bootを使用しているプロジェクトでは、spring-boot-starter-security などのStarterをGradleで利用することで、使用するSpringバージョンに対応したライブラリ群を一括で依存関係としているケースが多く見られます。

Starterは、指定されたSpring Bootのバージョンに適合するライブラリのバージョンを自動で解決・ダウンロードするため、開発効率が向上します。

バージョン確認が必要になるケース

一方で、依存関係の詳細やバージョンを明示的に把握したい場合、あるいは本当に想定したバージョンのライブラリがインストールされているかを確認したい場面もあります。

以下のサイトでは、各Spring Boot Starterのバージョンと、そのバージョン固有のCompile Dependencies(依存ライブラリ)が確認できます。

https://mvnrepository.com/artifact/org.springframework.boot/spring-boot-starter-security

加えて、実行時に実際のライブラリバージョンを確認したい場合、以下のコードのように Spring Security のバージョンを取得してコンソール出力することが可能です。

このコードは、Spring Securityのバージョン情報を取得し、コンソールに出力します。

ライブラリのバージョンを変更したのに、バージョンの変更が確認出来ない場合はGradleのキャッシュをクリアして下さい。

import org.springframework.security.core.SpringSecurityCoreVersion;

public class SpringSecurityVersionExample {
    public static void main(String[] args) {
        //Spring Securityのバージョンを出力する
        String springSecurityVersion = SpringSecurityCoreVersion.getVersion();
        System.out.println("Spring Security Version: " + springSecurityVersion);
    }
}

なお、依存ライブラリのバージョンを変更しても、バージョン情報が更新されない場合は、Gradle のキャッシュが影響している可能性があります。

その場合は、キャッシュをクリアして再ビルドしてください。

## キャッシュをクリアして再ビルド
./gradlew clean build --refresh-dependencies

Gradle のキャッシュ問題はよくあるので、--refresh-dependencies を明記しています。

補足的な意見

チーム運営の観点から Starter の是非については賛否が分かれるところですが、個人的には、使用しているライブラリとそのバージョンを明確に理解・管理することが本来あるべき形だと考えています。

しかし、プロジェクトの規模やチーム体制、運用レベルによっては、Starter による依存管理が効果的な場合もあります。

特に、依存関係が複雑化して管理しきれない状況(「ゴミ屋敷プロジェクト」)では、Starter の導入により構成の簡素化と安定性の向上が期待できます。

技術的補足と改善ポイント

SpringSecurityCoreVersion.getVersion() は一部のバージョンで正しく動作しない場合があります(戻り値が null になることがある)。

ライブラリの MANIFEST.MF を直接参照する、またはクラスパスの JAR を inspect するツールを併用する手もあります。

  • この記事を書いた人

朝倉卍丸

シングルモルトスコッチなどのお土産を持ってきた人を助けるのが好きです。サービスの分割が重要ですが、昔ながらの方法でやりたいこともありますよね。

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