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「Measure What Matters」レビュー|OKRをきれいごとで終わらせないために読んでよかった一冊

2026年5月11日

目標を立てても、気づけば日々の仕事に流され、期末に目標を書き始める事は多くのチームで見られる光景です。

チームで同じ方向を向いているつもりでも、実際には優先順位が少しずつズレていきます。

コレは当たり前で、個々人は秘めた方向感を持っています。

こんな状態に心当たりがある人にとって、「Measure What Matters」はかなり実用的な一冊です。

本書はOKR、つまり「Objectives and Key Results」をどう導入し、どう続けるかを解説した本です。Googleやゲイツ財団などの事例も出てきますが、読みどころは有名企業の成功談そのものではありません。

むしろ、目標を日々の行動に落とし込み、定期的に見直しながら前に進むための考え方にあります。

率直な感想

最初は、経営者やマネージャー向けの少し硬い本なのかなと思っていました。

実際、書籍の内容は組織でOKRを運用する話が中心です。

読み進めると個人の目標管理にも応用できる部分が多くあります。

特に「目標は立てて終わりではなく、進捗を確認しながら調整していくもの」という考え方は、仕事にも生活にも使いやすいと感じました。

この本でわかるOKRの基本

OKRは、目指す方向を示すObjectiveと、そこに近づいているかを測るKey Resultsを組み合わせる目標管理の仕組みです。

Objectiveは「どこへ向かうのか」を示すもの。

Key Resultsは「そこへ進めているかをどう確認するのか」を示すものです。

  • OKRは多く作りすぎず、3〜5個程度に絞る
  • Key Resultsも各Objectiveにつき3〜5個までにする
  • 上から押しつけるだけでなく、現場や個人が作る余地を残す
  • 状況が変われば、途中で見直してもよい
  • 評価や給与と強く結びつけすぎない

良かった点|目標が日々の行動につながりやすい

この本で一番よかったのは、OKRを単なるスローガンにしないための考え方が書かれている点です。

目標を作るだけなら、それほど難しくありません。

難しいのは、毎週の行動や判断に結びつけることです。

本書では、週次チェックイン、進捗確認、フィードバック、承認まで含めてOKRを運用する大切さが語られています。

特に印象に残ったのは、OKRは「武器」ではなく「道具」だという考え方です。

未達の人を責めるためではなく、優先順位をそろえ、今やるべきことを見えるようにするためのもの。

ここを間違えると、目標管理は一気に窮屈になります。

気になった点|小さなチームには重く感じる

一方で、出てくる事例は大きな組織寄りです。

そのため、小規模なチームや個人がそのまま真似しようとすると、少し大げさに感じるかもしれません。

会議やレビューをきっちり作り込みすぎると、OKRのための作業が増えてしまいます。

個人で使うなら、四半期ごとのObjectiveと、毎週確認するKey Resultsくらいに軽く始めるほうが現実的です。

他の目標管理との違い

ToDoリストは「何をやるか」を整理するには便利です。

ただ、それだけだと「なぜそれをやるのか」が見えにくくなることがあります。

OKRは、方向性と測定指標をセットで考えるため、忙しく動いているのに大事な成果から離れている、というズレに気づきやすい仕組みです。

ただし、数値だけを追いすぎる危うさもあります。

本書でも、品質や安全性を犠牲にしないように、複数の指標を組み合わせる視点が紹介されています。

向いている人

  • チームの目標や優先順位をそろえたい人
  • OKRを導入したいが、基本から理解したい人
  • 目標を立てても途中で曖昧になりやすい人
  • 評価制度とは別に、前向きな目標管理を作りたい人

向いていない人

  • すぐ使えるテンプレートだけを求めている人
  • 個人向けの軽い自己啓発本を読みたい人
  • 数値目標を決めれば成果が出ると思っている人

読んで感じた変化

この本を読んで、目標は「決めること」よりも「見直し続けること」のほうが大事だと感じました。

途中で状況が変われば、Key Resultsを調整してもよい。

ただし、すぐに投げ出してしまうと学びが残りません。

このバランスが、かなり現実的です。

また、OKRはトップダウンだけでは機能しにくいという点も印象的でした。

リーダーが本気で関わりつつ、現場からも目標を作る。

その両方があって初めて、目標が「やらされるもの」ではなくなります。

まとめ

「Measure What Matters」は、OKRを学びたい人にとって定番と言える一冊です。

ただし、読むだけで目標管理がうまくいく魔法の本ではありません。

むしろ本書が教えてくれるのは、OKRを機能させるには、対話、フィードバック、承認、そして地道なチェックインが必要だということです。

目標を立てても続かない人、チームの方向性が散らばりがちな人、OKRを評価制度とは別の前向きな仕組みとして使いたい人には、読む価値があります。

最初から完璧に導入しようとせず、小さく試しながら調整していく。

そのくらいの距離感で読むと、かなり実用的に感じられる本です。

OKRをきちんと知りたい方は、ぜひ書籍をご一読下さい。

Measure What Matters 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR

  • この記事を書いた人

麻倉光舟

大手SIer・飲食メディア・FinTechを経験。 現在シニアエンジニア。 サーバーサイド/設計/組織運用に関する記事を担当。

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